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徳島で「木の家」「自分仕様の家」を建てる

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8.4.2013 M邸竣工内覧会
「公開うち座」WEBレポート

■「ZA」に依頼いただいた理由

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新居:まずはじめに、僕たちZAプロジェクトで家を建てようかな…と思われたいきさつにつきまして、Mさんお話しいただければと思います。

M主人:もともと建築家に依頼しようと思ってて、いろいろと情報を集めてたんですが、どうも妻が乗り気じゃなかったんで、困ったなあと思ってたんです。建築家に依頼すると、デザイン優先というか、芸術っぽいけど住みにくい家になるんじゃないかと心配してたようで…。で、たまたまネットでこのプロジェクトのことを知り、建築家が4人もいらっしゃるんだったら、妻の不安もなんとかなるかなと思って連絡させていただきました。

M奥様:最初はそう思ってたんですけど、話をしてますと、こうしたらいいんじゃないでしょうか、というアドバイスはいただけるけど、こうじゃないとダメみたいな押しつけはありませんでしたし、こちらの話をよく聞いていただけたので、何度かお会いしているうちに大丈夫かな…と思うようになりました。


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新居:4人の建築家はかなり個性は強いですが、人当たりはいいんじゃないかなと僕は思っています。松田さん、代表して何かお願いします。

松田:はい、お客様あっての私たちだと思っております(笑)。…で、良いとか悪いとかの話ではなくて、一般的には、まだまだ「家を買う」という感覚の人も多いと思います。建築家に声をかけていただけるのは、「買う」というより、「家をつくる」という意識がおありの方々なんだと思います。「つくる」ということの価値は、オーダーメイドであるというメリットはもちろんですが、そのプロセスを楽しめるというのも、大きいんじゃないかなと思います。そういう点で言うと、M様は僕ら4人の実験的な動きや至らない点もふくめて、おおらかに楽しんでいただけたような気がして、そこがいちばん有り難かったと思います。


■「あらわしの家」って?

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新居:さて、ここは「あらわしの家」という名称で紹介させていただきましたが、この家の特長をマスターデザインを担当した伊月さんからお願いします。

伊月:いわゆる外断熱を施してまして、内装は今みなさんがご覧いただいているように、構造材や下地材をそのまま露わに見せてます。ふさいでクロスを貼ったりした方が一般受けするのかもしれませんが、意匠的に楽しいし、木の温もりも感じられて良かったかなと思っています。

内野:打ち合わせ当初から、「とにかく、あたたかい家がいい」と奥様が言われていて、そこはいちばん大切なポイントだと思ってました。外断熱は、魔法瓶の逆の構造といいますか、外側を断熱材でぐるりと包むので、遮熱効果がとても優れています。外気熱の影響を最大限に減らすことによって、冬は温かく、夏は涼しい室内環境がえられるわけです。それから、もう一つ工夫として、天井の一番高い所から床下までダクトを通していて、ファンで空気を循環させています。年間を通して16〜18度ぐらいに安定している地熱の力を借りています。2階の窓際にはグレーチング(鋼鉄を格子状に組んだみぞ蓋)を設置して、家全体に空気が循環するようにしています。グレーチングは、光を1階に届ける役割も担っています。

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石井:いま外は35度ぐらいあってかなり暑いですよね。でも、家の中は2階エアコンを軽めに入れているだけですけど、下の階も含めて全体的に涼しいですよね。外断熱は、かなり効いている感じがします。

伊月:的確な補足説明、ありがとう(笑)。話は戻るけど、この「あらわし」という仕上げ方、実は提案する側からすると、ちょっと勇気がいる工法でした。見た目の印象として好き嫌いが分かれるし…。

新居:Mさん、その辺はいかかでしたか?

M主人:ご説明を聞いた時は、正直よく分からなかったというのが本音です(笑)。でもまあ、なんとなくですけど任せたらいいかな、と。

M奥様:たしか図面等で説明を受けたと思いますが、4人の建築家さん全員が自信がありそうでしたし、私も大丈夫かな、って。

新居:ほんまに、Mさんご夫妻が良い人で良かったです(笑)。

■ 建築家4人がコラボする、という価値

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石井:僕は、設計から離れたところで、このプロジェクトを眺めてきましてね、あらためて4人の建築家がコラボして一つの家を設計するというのは、すごいことなんじゃないか、と思いました。

ネットで調べたんですけど、京都にひとつだけ似たようなプロジェクトがある以外、全国的にも見あたらないんですね。その京都のプロジェクトでは「セカンドオピニオンがある」ということを打ち出していました。そもそも建築家はそれぞれの作風がありますし個性も強いはずですから、実績のある4人が組むということ自体が奇跡的なことなのかもしれません。

今日、仕上がった家を見て、僕なりにすごい家ができたなあ…と感慨にふけっています。


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伊月:そういう意味で言うと、さっきも言ったけど僕一人だけじゃ「あらわし」を提案し切れたかどうかわからないです。みんなの意見を聞いて、やっぱり大丈夫かなって自信を持てたから提案できたんやと思います。4人がちょっとずつ遠慮して、みんなの意見に敬意を払ったようなところがあって、それが良い方向に落ちついていったと思います。

内野:個人で設計すると、どうしても「デザインしました!」みたいな部分が残りがちなんですけど、この家にはそれがないですね。みんなで考えて、考え抜いたら、デザインが消えてエッセンスが残った、という感じ…。

鳥羽:4人でやるということにおいては、僕らも初めての試みだったので、二人が言ったように良い面も出せたと思いますし、逆にいろいろとM様にはご迷惑をかけたり不安を抱かせたところもあったと思っています。Mさんというお施主さんだったから、ここまでたどり着けたのかな…とも思っています。僕ら自信が、4人でコラボするということの価値をもっともっと掘り下げないといけないし、システムとしてもさらにしっかりとした受け皿をつくっていかねばならないと思います。

■ 4人でやると、設計料は高い?

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新居:では、せっかくなので、ご参加いただいた一般の方から、感想や質問などありましたらお願いします。

Aさん(女性):各部屋を見せていただいて思ったんですけど、ここは住宅街なんですけど、自然な感じで窓から外の景色を見られるなあ…と感じました。道路に面した壁には直接窓をつけずに、垂直に開く出窓がありますよね。ああいうのも素敵だなあ、と思いました。

伊月:ありがとうございます。当たり前の話ですけど、僕らは「家」からじゃなくて、「土地」を起点にして考えています。たとえば南側に窓があればいい、というような単純な話だけでは本当に気持ちのいい空間はつくれないと思っています。出窓も、道路側に視界をつくるのではなく、光を取り入れることと空気の循環を考えてつくりました。意匠的にもうまくいったかなと思っています。

Bさん(男性):4人の建築家がコラボして一つの家をつくる、というのは魅力的だと思いますが、設計料はどうなりますか?

新居:建築事務所によって、設計料の算定はまちまちなので正確にはいえませんが、作業内容を効率化し個々の負担を減らすことで、一般的な設計料と近い額になるよう努めています。

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…と、こんな感じで1時間あまり、和気あいあいとざっくばらんにいろんな話をしました。
最後にMさんご夫婦から丁寧な感謝のコトバもいただき、スタッフ一同、恐縮しつつ感激しました。
Mさん改めまして本当にありがとうございました!
また、半年ぐらい経ったら、家の使い心地なんぞをみんなで伺いに参りたいと思っておりますので、その節も、どうぞよろしくお願い申し上げます。また、うち座にご参加いただいたみなさま、この場を借りて感謝申しあげます。ありがとうございました。
また、みなさまにお会いできることを楽しみにしております。


ZA Tokushima House スタッフ一同